慶応義塾塾歌   (昭和14年作)  富田正文作詞/信時 潔 作曲

一、

見よ
風に鳴るわが旗を
新潮寄するあかつきの
嵐の中にはためきて
文化の護りたからかに
貫き樹てし誇りあり
樹てんかな この旗を
強く雄々しく樹てんかな
あゝ わが義塾 
 慶應 慶應 慶應

二、

往け
涯なきこの道を
究めていよゝ遠くとも
わが手に執れる炬火は
叡智の光あきらかに
ゆくて正しく照すなり
往かんかな この道を
遠く遥けく往かんかな
あゝ わが義塾 
 慶應 慶應 慶應

三、

起て
日はめぐる丘の上
春秋ふかめ揺るぎなき
学びの城を承け嗣ぎて
執る筆かざすわが額の
徽章の誉世に布かむ
生きんかな この丘に
高く新たに生きんかな
あゝ わが義塾 
 慶應 慶應 慶應



         若き血
   (昭和2年作)  堀内敬三作詞・作曲 

    

         若き血に燃ゆる者
         光輝みてる我等
         希望の明星仰ぎて此処に
         勝利に進む我が力
         常に新し
         見よ精鋭の集う処
         烈日の意気高らかに
         遮る雲なきを
         慶應 慶應
         陸の王者 慶應




        丘の上
   (昭和3年作)  青柳瑞穂作詞/菅原明朗作曲

 一、

 丘の上には空が青いよ
 ぎんなんに鳥は歌うよ歌うよ
 ああ美しい我等の庭に
 知識の花を摘みとろう
 二、

 窓を開けば海が見えるよ
 朗らかに風は渡るよ渡るよ
 ああ嚠喨と理想のラッパを
 あなたの空に吹きならそう
 三、

 新しい時代の鐘がひびくよ
 若人の胸は躍るよ躍るよ
 ああ華やかに若き命を
 声張り上げて歌おうよ