台湾駐在も早や5年近くになりました。 お蔭様で、慶早コンペやプライベートのゴルフを通じて、日本人や台湾人との友人の輪が広がり、楽しい思い出もたくさん出来ました。ゴルフの趣味を持っていて本当に良かったなと思う今日この頃です。
学生時代はテニス漬けの毎日で、他に趣味がなかった為、社会人になって何か趣味をと取り組んだのがゴルフでした。 最初の赴任地島根県で、三田会の集いに参加したところ先輩からゴルフを誘われゴルフの魅力に取りつかれてしまいました。
ゴルフがうまくなりたいと思い始めたのは、欧州(ベルギー)駐在の時でした。 何しろキャデーなしのセルフプレーで自然を生かしたリンクスコースを回るわけなので、日本のゴルフと違うチャレンジ一杯(ロストボールも一杯!?)のゴルフが満喫でき、ゴルフの奥深さにますます魅せられるようになった為です。
2度目の海外駐在である台湾では、単身赴任ということもあり、時間をかけてゴルフに取り組むことが出来ました。 いくつかの貴重な体験を得ましたが、その中でも、今年初めに台湾の女子プロ、蔡麗香先生にラウンドレッスンを受けた事は、私の“ゴルフ観”を大きく変えるきっかけになりました。
ある日、台湾の友人から、「明日プロと回るから一緒に来ないか。」と誘われ、半信半疑でゴルフ場に行ってみると、そこには身長160cmそこそこのか細い女性が現れました。 まさか、この人が世界アマチュア選手権で優勝し、プロに転向後、日本のトーナメントでも長く活躍された人とはとても見えませんでした。 ともあれ、練習場で1時間のレッスンを受けた後、コースに出たのですが、風が強く、時折雨の降る、最悪のコンディション。 非常に難しい状況の中、蔡プロはドライバーの飛距離こそ220ヤードそこそこながら、第2打が殆どピンに絡んで、パーの連続。 結局、2オーバーのスコア74でラウンド終えたのでした。 もちろん、私と友人は蔡プロのレッスンがなかなか実行できず悪戦苦闘の連続でしたが、今から思うと、その時に得た貴重なアドバイスが、先日 長庚球場(林口)で出した生涯ベストスコア74(38、36)に結びついたのだと思います。
蔡プロ曰く、ゴルフで大切なことは「リズム」と「バランス」の2点であり、とにかくこれを注意するよう、口酸っぱく言われました。 はじめは、漠然とし過ぎて、具体的にどんな意味かはっきりわからなかったのですが、プロのショットを真近で見ながらラウンドしているうちに、自然とこれらの感覚が伝わってくるような気がしました。
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蔡プロの華麗なフォーム(クリックすると拡大します) |
紙面でこの感覚をお伝えするのは非常に難しいので、興味のある方は、次のドリルを練習場で試してください。 きっと、スコアアップにつながるはずです。
1. まず、手っ取り早く「リズム」を体得するには、プロいわく「ニューローメン(牛肉
麺)」と心の中でつぶやきながら、スイングする事だそうです。 大事なことは
「ニューローメン」の真中“ロー”の部分で、スイングが早くなると「ニューメン」
になってしまい、いわゆる打ち急ぎとなります。 この“ロー”をしっかり自分の
ものにする、私がお勧めの練習方法は、左手一本の片手打ちです。 一度
練習場で試されたら分かりますが、体全体を使ってゆっくりと「リズム」を感じ
ながらクラブを振らないと振り抜けません。 ボールがまっすぐ飛ぶまでは、
時間が掛かりますが、面白い練習方法なので、是非試してください。
尚、驚くことに、蔡プロはドライバーからパットまで、全てのスイングが見事に「牛肉麺」のリズムでした。 プロのトーナメントでは、いろいろなプレッシャーがかかるので、とにかく自分のリズムを崩さないことがスコアメイクのポイントとのことでした。
2. また、「バランス」とは体のバランスのことで、とにかく背骨を中心に、左右対
称にスイングし、背骨の軸をブラさないことだそうです。 プロによれば、この
軸がぶれないスイングを体得できれば、どんなにスイングスピードを上げて
もボールは曲がらず、遠くに飛ぶのだそうです。
このバランス感覚を磨くのに効果的と思われるお勧めの練習ドリルは、“両
足をそろえて”のショットです。 両足をそろえると、大振りが出来ないので、
バランスのよいコンパクトなフォームが身につくはずです。
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プロの指導を受けて |
素人の私がえらそうな事を書きましたが、自己流でゴルフを続けていたのを、蔡プロのレッスン後、本当に自分自身のゴルフが変わったと思えるようになったので、皆さんに紹介させてもらいました。
精神面、技術面どれをとっても、ゴルフはつくづく奥の深いスポーツだと思います。 まして、道を極めたプロの凄さは想像以上のものがあり、プロとのラウンド後、ますますゴルフに魅了されている今日この頃です。(S53 商学部卒 朝枝 伸)■
(蔡プロと。後ろ左・私)
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