3.台湾語の発音の差について
台湾では、同じ台湾語といっても、住んでいる地方が違うと発音も少しずつ違ってきます。従って、発音を聞けば、その人の出身地も分かるという訳です。
台湾早期の移民は、17世紀以後、中国福建省南部のしょう州(しょう=さんずいに章)、泉州、厦門などから移民してきました(下図参照)。一番早く台湾に来た移民は主に泉州の人で、台湾の肥沃な北部平地を居住地にしました。その後しょう州の人が中部や南部に移住し、移民の住む所によって、発音の差が現れてきました。
台湾語は、「しょう州音」、「泉州音」と「厦門音」の違いがあり、例えば、「鶏」の発音は「しょう州音」はge、「泉州音」はguer、「厦門音」はgueとなります。また沿海地方は泉州音ですが、山沿いはしょう州音が多いと言われています。
北部は淡水を中心に船で厦門との貿易が盛んでしたので、「厦門音」と「泉州音」が混ざって「台北訛り」ができました。中南部は厦門音としょう州音の混合で、「台南訛り」になります。宜蘭・九イ分・基隆県はしょう州音が多く、宜蘭県はその代表として「宜蘭訛り」とも呼ばれています。清水・鹿港・と台湾西部は川の出入り口にあるところで、泉州音が強く残っている地方です。これらは「海口訛り」と呼ばれています。
移民は300年の歳月を経て、交通の発達によって台湾全土の人の流れが頻繁になり、各地にも「不泉不しょう」(泉訛りでもなく、しょう州訛りでもない)の発音が混在するようになりました。しかしその一方で、地方独特の訛りもまだ残っています。
長い間、台湾の人々はそれぞれの地方の発音を尊重し、理解し、台北訛りでも、宜蘭訛りでも海口訛りでも、差し障りなくコミュニケーションをはかってきました。この点にも、おおらかな台湾人の民族性が表れているといえるのではないでしょうか。
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第3課 |
どこへ行きますか |
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A |
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どこへ行くのですか? |
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イ要去叨位? |
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B |
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会社へ行きます |
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我要去公司 |
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A |
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何時に戻りますか |
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幾點轉來? |
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B |
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はっきりしません |
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不一定 |
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A |
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一緒にご飯を食べませんか |
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B |
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すみません、今日はだめです。 |
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