眷村に対する台湾の方々の思いには複雑なものがあると聞きます。国民党が台湾に撤退する前から台湾に住んでいた方にしてみれば、「敗者として逃げてきた者が、台湾で主人の顔をし、勝手に土地に住宅を建て始めた。眷村とはそういうものが住む部落だ」、という思いを抱いている方も少なくないようです。逆に眷村に住んでいる方にしてみれば国家や党のために戦い、異郷の地台湾に渡ってきた苦労を考えれば、政府による住宅の提供は当然の報いという思いもあるようです。また、当時の若い兵士には家族と別れ、一人で台湾に渡ってきたものも多く、彼らには特にそういった気持ちは強いかもしれません。(ちなみに大陸への親族訪問が解禁されたのは、国民党が台湾に撤退した38年後の1987年です)
|
|
|
|
実際に大陸から台湾に撤退する時に使用されたスーツケース |
|